親子の記憶に残る体験をつくる“一瞬の非日常”を写真として残したい

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CEO

親子の記憶に残る体験をつくる
“一瞬の非日常”

“一瞬の、非日常へ”がコンセプトのSTUDIO MARLMARL(以下フォトスタジオ)。丸の内店と芝公園店、2つのフォトスタジオを運営する株式会社Yomの代表取締役・深澤和弥さんに話を聞いた。

Interview & text : Satsuki Gushiken

フォトスタジオを子どもが主役になれる舞台に

かねてから、子どもが主役になれる舞台を作りたいと考えていた深澤さん。その思いがフォトスタジオという形で実現した背景には、MARLMARLの店舗イベントがあった。

「店頭でのプロカメラマンによる無料撮影イベントに、20組の枠に対して10倍以上のお客様が列を作ってくれました。自社のブランドが愛されていることを実感したと同時に、“写真”の持つ力を感じました。」

三児の父でもある深澤さんにとって、子どものための体験や記録・思い出はかけがえのないもの。MARLMARLの撮影イベントを通じて“子どもに素敵な体験をさせてあげたい”と考えるパパ・ママが大勢いることを実感したのだという。

「写真は“思い出”にとどまらない大きな存在。SNSの盛り上がりによって、いまや自己実現さえも叶える存在になったことも、フォトスタジオ創立の後押しとなりました。」

子を持つ親として“ここで撮りたい”と思えるフォトスタジオ

「巷に溢れているものの中に、本当に欲しているものがあるとは限らない。」
これは、フォトスタジオだけでなくMARLMARLブランドにも共通する考えだ。

「自分自身が父として子どもに接するなかで、ステレオタイプだけでは語れない子どもの魅力を感じています。明るくてかわいいだけでなく、親の手が必要な儚さを持つ存在。」
そうしたニュアンスを“写真”として表現できるフォトスタジオを、親として欲していたという。

STUDIO MARLMARLの空間・衣装とも、海外のファッション誌のように作り込まれた美しさ。光が当たることでできる影の質感が重視されている。“一瞬の非日常”体験で子どもを主役にしてあげたい、そんな親の願いを叶える場所になる。写真というモノだけにとどまらない、思い出というコトが親子の手元に残るだろう。

一瞬の体験を一生の思い出に

「買い物ならオンラインショップで、コミュニケーションならSNSで。直接足を運ばなくても完結できる現状では、実店舗の存在意義を問い直す必要があります。
そんな今だからこそ、その空間でしかできない体験や、できあがった写真というモノを介して人から人へと伝わっていくストーリーに触れる機会を生み出すこと。プライスレスな思い出を提供することが、STUDIO MARLMARLの存在意義だと考えています。」

リアリティーが希薄になりがちな今だからこそ、フォトスタジオでは実際に足を運んで体験することを大切にしたい。その思いは店舗の空間創りとも共通している。

世界観の異なる2つのフォトスタジオ

2018年に丸の内店をオープンし、より多くのお客様に特別なひとときを味わっていただきたいという思いから、2022年に芝公園店をオープン。

場所や建物の魅力を生かした空間創りには、どちらにも唯一無二の世界観があり、その場所でしかできない体験を届けている。

ブリック スクエアの持つ魅力との相乗効果

東京駅のほど近く、レンガの建物と木々や草花の緑豊かな中庭は、ビジネス街の中心地とは思えない空間を贅沢に使ったゆとりを感じられる場所。
フォトスタジオ内はグスタヴィアン調(*1)をベースにした、どこかファンタジックながら落ち着いた空間で、他にない世界観を持つ。

「日本の中心とも言えるビジネスエリアでありながら、文化の香りが色濃い“ブリック スクエア”という場所・空間そのものにも歴史とストーリーを感じることもこのフォトスタジオの魅力のひとつだと考えています。」

*1 グスタヴィアン調 
18世紀スウェーデンの家具様式。フランスとイタリアの影響を受けつつ、淡い色使いと控えめな装飾が印象的。

芝公園 ダイナミックな撮影体験

東京タワーの足元に位置し、都会の喧騒の中に自然の静けさを感じる場所。フォトスタジオは芝公園から程近く、歴史ある重厚なビルの1階にあり、経年の美しさを生かした内装で天高の開放的な空間になっている。

「自然を近くに感じる開けた空間で、誰も見たことのないフォトスタジオを作りたいと考えていました。お客様にワクワクしていただきたいですし、フォトスタジオとして新しい価値を提供していきたいと思っています。」

一瞬の非日常というコンセプトを軸に、新たな空間創りと写真表現に取り組み、フォトスタジオの可能性を広げている。